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8・6式典 広島知事あいさつ 原発 今年も触れず

 広島県の湯崎英彦知事は10日の記者会見で、8月6日の広島市の平和記念式典で読む知事あいさつについて、「原爆と原発は一緒にしたくない」と原発の是非を含めたエネルギー政策に触れない考えを示した。

 湯崎知事は、松井一実市長が平和宣言で原発依存からの脱却を後押しする内容を盛り込むことには「国全体で依存度を下げようという方向性があり考えは理解できる」とした。

 一方で「日本全体の電力需給を考えると現時点で原発を全部止めるのは困難」と指摘。安全規制を新たに担う原子力規制委員会の発足などを念頭に「きちんとした規制が重要だ」と強調した。

 湯崎知事は昨年の式典あいさつでも、「エネルギー問題と原爆は並列で比較するべきではない。原爆がけしからんから発電所もけしからんということではない」としてエネルギー政策に言及しなかった。(村田拓也)

(2012年7月11日朝刊掲載)

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