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知の俊英 広島に集結 被爆地の視点 3・11後考察

 政治や科学、文化、思想など既成の学問や専門領域を越えて、現代社会や歴史が抱える諸問題を論じる「カルチュラル・スタディーズ」の国際研究会「カルチュラル・タイフーン2012」が14、15日、広島市東区の広島女学院大である。被爆地から3・11以降の世界を見つめ直す試みだ。

 研究会はことしで10回目。各地の大学教員や学生が運営し、中四国、九州地方では初となる。

 「詩と声明 死と生命」をテーマに、2日間で28のパネルディスカッションを行う。原爆から原発へ引き継がれる科学技術の社会史、沖縄と広島をめぐる言葉、フランスの映像作家クリス・マルケル作品にみる戦争の記憶、原発事故と有機農業、瀬戸内海の文化―と切り口は幅広い。

 吉見俊哉さんや鵜飼哲さんたち第一線の社会学者、哲学者、批評家が進行役を務め、若手研究者や大学院生を中心に研究発表がある。被災地支援に取り組む奥田知志牧師や映画制作集団「空族」も活動を報告し、参加者と意見交換する。

 会場には26のブース発表も設ける。写真展や映画上映、看護師の座談会などを繰り広げる。

 実行委員長の上村崇広島大非常勤講師は「対話から自分たちの言葉を生み出したい。広島で新しい文化の渦を巻き起こすきっかけになればうれしい」と呼び掛ける。

 両日とも午前10時半から。参加費は2日間で2千円、ブースは無料。詳細はホームページで紹介している。(渡辺敬子)

(2012年7月13日朝刊掲載)

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