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被爆学者の訴え紹介 故三村さん あすから故郷竹原

 竹原市出身の理論物理学者で被爆者の故三村剛昂(よしたか)さん(1898~1965年)の業績を紹介する資料展が17、18の両日、同市中央のたけはら美術館文化創造ホールである。教員や市民でつくる「平和と人権を守る竹原実行委員会」が初めて開く。

 三村さんは、広島文理科大(現広島大)助教授だった1935年に発表した「波動幾何学」に関する論文で世界的な評価を受けた。広島で被爆した後は核の恐ろしさを訴え続け、63年には湯川秀樹さんたちと「第2回科学者京都会議」を竹原市で開いた。

 資料展では、会議の様子を報じる記事や、核廃絶を訴える三村さんの寄稿文を載せた新聞など約40点を並べる。葬儀に湯川さんが送った弔辞の複写などもある。

 実行委の山内静代事務局次長(68)は「竹原から核廃絶を訴えた三村さんの存在を知ることで、平和への思いを高めてほしい」と話している。入場無料。17日は午後1~5時、18日は午前9時~午後3時。Tel0846(29)1206。(山田祐)

(2016年12月16日朝刊掲載)

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