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戦争体験 児童に語る 防府の青木さん 母校・華城小で

 防府市桑南の青木岩夫さん(84)が14日、母校である同市の華城小で児童に戦争の悲惨さと平和の尊さを伝えた。10月に市民有志と共に設立した「戦争体験語り部会」の代表として初めての活動。社会科の授業の一環で6年生120人が耳を傾けた。

 青木さんの小学生時代は、太平洋戦争(1941~45年)と重なる。11歳の時、戦地へ行く父から「母を助けてやって」との言葉を残されたことや、校庭に近所の人とサツマイモやカボチャを植えた経験などを語った。

 「米は戦地の兵隊さんに送る。何としてでも戦争に勝とうと我慢していた」と当時の生活を振り返った。

 太田しほりさん(12)は「戦争は悲しみだけが残ると分かった。語り部さんは今後減っていってしまうだろうけど、聞いた人が伝えないといけないと思う」と話した。

 昨年11月、証言活動を始めた青木さん。会員は防府市民を中心に約140人を数える。今後、小中学校で証言したり、一般向けに講演したりする予定だ。(川村奈菜)

(2016年12月16日朝刊掲載)

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