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原爆ドーム 歩みたどる 被爆前の屋根内側の写真も 広島市中区で資料展開幕

 世界遺産登録20年を迎えた原爆ドーム(広島市中区)の資料展が15日、中区大手町の市公文書館で始まった。9月に市へ寄贈された、被爆前の県産業奨励館のドーム屋根を内部から撮影した珍しいカットを初公開。来年2月3日まで。無料。

 市が所有する写真、文書など約50点を展示。産業振興の場から原爆の惨禍を訴える平和の象徴へ役割を変えた歩みをたどれる。

 県物産陳列館として建設中の様子や、菓子博で活気あふれる大正期の館内の写真が往時をしのばせる。被爆後は1967年の第1回保存工事など、次代に残すための官民の取り組みを紹介。世界遺産登録認定書のレプリカも並ぶ。

 中川利国館長は「ドームの歴史は市の歴史と重なる部分がある。市が平和都市に至った歴史を考える機会になれば」と来場を呼び掛けている。土日曜、祝日と今月29日~1月3日は休館。(坂本顕)

(2016年12月16日朝刊掲載)

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