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オスプレイ反対 中国地方、岩国と歩調

 垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが米海兵隊岩国基地へ先行搬入される計画をめぐり、岩国市での反対運動に中国地方各地から連携する動きが広がっている。連合山口が同市で16日に開く集会には中国5県から労組員が参加予定。岩国基地問題で集まるのは4年ぶりという。市民団体も反対集会や座り込みなどを計画し、反対の機運は日増しに高まっている。(堀晋也)

 16日午前10時半、岩国市山手町の市民会館である連合山口の集会は、日米両政府に対しオスプレイの岩国への先行搬入反対を示す声明を採択する予定。連合山口の要請に応じ、連合広島の大竹・廿日市地域協議会(地協)と広島地協から計約100人、連合島根の西部地協から約40人、連合岡山と連合鳥取からは会長と事務局長の各2人が駆け付ける。連合山口は市民参加も呼び掛け、千人規模の集会とする見通し。

 岩国基地問題で5県の連合が集まって行動するのは、米空母艦載機の岩国移転計画の白紙撤回を訴えた2008年6月の基地機能強化反対集会以来。オスプレイ12機を積んだ民間輸送船は今月下旬に岩国基地に到着予定で、連合広島は「連合山口と考えは同じで、安全性の確認もないままの搬入は認められない。中国山地で訓練飛行の可能性もあり、反対の声を上げなければ」としている。

 このほか、岩国市の労働団体などでつくる岩国地区平和運動フォーラムも19日午後0時15分から30分間、同会館前で反対の意思を示す横断幕を掲げ座り込みを実施。山口県労連は実行委員会のメンバーとして22日午後2時、今津町の市役所前での反対集会とパレードを計画している。

 広島県西部の住民団体も集会を予定。山口・広島両県の住民でつくる「瀬戸内海の静かな環境を守る住民ネットワーク」は21日午後1時半に同会館で、28日午後1時半には広島県西部の住民らでつくる「西部住民の会」が廿日市市本町の市商工保健会館で、反対集会を開く。いずれも岩国市の田村順玄市議を講師に招いて、オスプレイの危険性や岩国基地の機能強化状況を学ぶ。

(2012年7月14日朝刊掲載)

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