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震災で避難 苦悩の決断 長女の幼稚園で体験語る

 福島第1原発事故後、福島県本宮市から広島市西区へ避難している岡本久美子さん(38)が13日、同区井口鈴が台の聖モニカ幼稚園で保護者に被災体験を語った。

 岡本さんは昨年7月から、西区の公営住宅に夫、娘2人の家族4人で暮らす。「両親を残して逃げるようでつらかった。今も福島にいる人たちは苦しい思いをしている」と涙ぐんだ。

 原発事故を機に長女(4)、次女(1)のため食の安全により注意を払うようになったといい、「食べ物の放射線の値にもっと気を配って」と呼び掛けた。

 講演は原発問題を考えてもらおうと、岡本さんの長女が通う同幼稚園が企画。約30人が聞いた。主婦高橋淑恵さん(40)=佐伯区=は「子どもの健康を守るには積極的に知識や情報を得ないといけないと感じた」と話していた。(長久豪佑)

(2012年7月14日朝刊掲載)

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