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拉致被害者の帰国実現決議 山口で県民集会

 北朝鮮に拉致された可能性を排除できない県内の失踪者11人の実情を訴える県民集会が18日、山口市の県立図書館であった。約150人が参加。拉致事件を一日も早く解決し、被害者全員の帰国実現を果たすと決議した。

 集会では、拉致被害者家族会元事務局長の増元照明さん(61)が講演した。国交正常化を優先する外務省では、拉致問題を解決できないと主張。「政府内に被害者を救出するための専門組織をつくり、交渉態勢を新たに構築するべきだ」と訴えた。

 姉のるみ子さん=拉致当時(24)=は1978年、鹿児島県日置市の海岸で行方不明となった。「家族は高齢化している。40年近くたっても解決できていない現状に、本当に怒りを感じる」と述べた。

 県特定失踪者家族会などでつくる実行委員会が開いた。同会代表の河田奈津江さん(74)=下関市=は「県内の失踪者の家族に、これからも力添えをしてほしい」と呼び掛けた。(村田拓也)

(2016年12月19日朝刊掲載)

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