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F35受け入れ伝える 山口知事と岩国市長 防衛相と会談

 山口県の村岡嗣政知事と岩国市の福田良彦市長は21日、防衛省で稲田朋美防衛相と会談し、最新鋭ステルス戦闘機F35Bの米海兵隊岩国基地(同市)への配備容認を伝えた。同機種は10月に米国内で出火事故を起こし、両氏は受け入れを留保していたが、この日の会談の中で実効性のある安心安全対策や地域振興策が見込めると判断した。来年1月と8月に計16機が配備される予定。

 F35Bの配備を巡り福田市長は会談で、①万全な騒音対策②安全な運用を米側に要請③既存部隊との岩国基地での併存期間を最小限にするよう米側に要請④安心安全対策と地域振興策の実施―の4項目の要望書を稲田防衛相に提出。村岡知事も事故発生時の迅速な情報提供などを求めた。

 稲田防衛相は「要望の実現へ最大限努力したい」などと応じた。これを受け福田市長は「受け入れを了承したい」と切り出し、村岡知事も同調した。約10分間のやりとりだった。

 この日、村岡知事と福田市長は外務省で岸信夫外務副大臣とも会談し、同様の要望を伝えた。岸外務副大臣は「安心安全対策と地域振興策に国を挙げて取り組む」と答えたという。

 福田市長は20日の市議会本会議で、「実効性のある対応」を国が示すことを受け入れの条件に挙げていた。会談後、「(防衛相と外務副大臣の)2人から各省庁で連携して要望に取り組むなどと言われた。力強い回答だったと受け止めた」と述べ、実効性は確保されるとの考えを示した。(松本恭治)

(2016年12月22日朝刊掲載)

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