×

ニュース

大地震…原発の備えは 中区でシンポ 弁護士が討論

 大地震での原発事故の危険性を考えるシンポジウム「原発と巨大地震」(広島弁護士会主催)が15日、広島市中区のエソール広島であった。原発問題に取り組む弁護士たち4人がパネル討論し、約120人が聞き入った。

 四国電力伊方原発(愛媛県)の差し止め訴訟の弁護団長の薦田伸夫弁護士は「事故が起きれば瀬戸内海が放射能で汚染され、広島も大きな影響を受ける」と指摘。島根原発(松江市)差し止め訴訟の原告代理人を務める水野彰子弁護士は「中国電力が原発南側の活断層の長さを過小評価している」と述べ、安全対策が不十分だと主張した。

 福島県本宮市から西区に避難中の主婦岡本久美子さん(38)は「福島第1原発事故の直後はその日を生きるのが精いっぱいだった。人間は核と共存できない」と訴えた。

 高知大の岡村真特任教授(地震地質学)の基調講演もあり、南海トラフを震源とする大地震による伊方原発事故の危険性について解説した。(河野揚)

(2012年7月16日朝刊掲載)

年別アーカイブ