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「真珠湾で絆強めて」 広島知事 日米首脳に期待 首相ハワイ訪問

 広島県の湯崎英彦知事は27日の記者会見で、日米開戦の発端地となった米ハワイ・真珠湾への日米首脳の訪問について「オバマ大統領と日本の絆がより強まってほしい」と述べ、オバマ氏の大統領退任後の広島再訪にも期待感を示した。

 両首脳は28日午前(現地時間27日午前)にアリゾナ記念館で犠牲者を追悼し、それぞれ所感を表明する。湯崎知事は「平和は人々の努力の積み上げで実現する。未来への決意を示すことで、それを確認する機会になればいい」と強調。ハワイに多くいる県出身の移民については「平和や日米の和解への思いは非常に強く、感慨深いと思う」と推し量った。

 さらに、退任後のオバマ氏と広島の関わりが深まることを期待。「広島を再度訪問し、広島の平和の取り組みがさらに進む形になってほしい」と述べた。

 一方、トランプ次期米大統領がツイッターに「米国の核戦力の強化を目指す」との趣旨を投稿したことには「背景説明もなく意図が分からない。真意を見極める必要がある」との考えを示した。就任後の被爆地訪問を要請する考えで「被爆の実相に触れてもらい、核兵器廃絶の重要性を認識してほしい」とした。

 また、湯崎知事は今年の広島を表す漢字に「叶」を挙げた。願いが「叶(かな)う」を意味し、オバマ氏の広島訪問や広島東洋カープの25年ぶりのリーグ優勝などを踏まえた。(胡子洋)

(2016年12月28日朝刊掲載)

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