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放射線治療 最新技術は 国際シンポと研究会

 最新の放射線治療に関する国際シンポジウムと研究会が19~21日、広島県の広島市中区の広島国際会議場で相次いである。両方の世話人を務める広島大大学院の永田靖教授(放射線腫瘍学)は「最先端の情報を共有し、県内の治療に役立てたい」と期待している。

 日米がん国際シンポジウムと高橋信次記念国際ワークショップは 19~20日に同時開催される。米国や韓国など約10カ国の研究者が参加。肺や前立腺など臓器別の治療や、患部だけに放射線を集中し健康な部分への影響を減らす照射技術などを発表する。

 日本高精度放射線外部照射研究会(21日)では、主に国内の医師や医学物理士、放射線技師が、国内施設での治療の現状について意見を交わす。

 高齢化が進み、外科手術に比べて体への直接的な負担が少なく、技術の向上で副作用も軽くなってきた放射線治療を選ぶ患者は増えている。2014年には、広島市東区に最新装置を備えた高精度放射線治療センターが完成するなど、県内の治療環境もさらに整う。

 永田教授は「この領域の進歩は早い。県内の医療機関などが協力して高いレベルを保ち、患者の期待に応えたい」と話している。(衣川圭)

(2012年7月18日朝刊掲載)

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