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アニメ舞台 マップで紹介 「この世界の片隅に」の建物や街並み

戦前・戦中の広島・呉 イラスト仕立て

 アニメ映画「この世界の片隅に」に登場した、戦前・戦中の広島、呉両市内の建物や街並みを紹介するイラストマップができた。映画スタッフが柔らかいタッチで描き、その世界に触れられる。地元で撮影を支援してきた広島フィルム・コミッション(FC)と呉地域フィルムコミッションが作成。両市の観光施設などで無料で配っている。

 A3判、カラーで両面刷り。主人公が子ども時代を過ごした江波(現広島市中区)や中島本町(同)、嫁ぎ先の呉市の街並みを描写。今の平和記念公園(中区)にあった商店や、主人公が砂糖を買いに行った呉市の闇市など、映画の各場面に使われた「聖地」の位置が分かるように工夫している。

 広島市では平和記念公園のレストハウス(中区)やJR広島駅(南区)などの4カ所、呉市ではくれ観光情報プラザ、ヤマトギャラリー零など3カ所に置く。

 映画の製作委員会が、昔の街並みを紹介する地図を3月に作ったが、映画のヒットで用意した1万部がほぼ全てはけたという。今回は片渕須直監督の提案に両FCが応えた。広島FCの西崎智子さん(50)は「映画を見た後、舞台となった広島と呉の街を歩いて映画の世界観に浸ってほしい」と話している。(坂本顕)

(2016年12月29日朝刊掲載)

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