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田辺さん独で被爆証言 爆心地再現CGも上映

 映像作家で被爆者の田辺雅章さん(74)=広島市西区=が8月1日から9日間の日程でドイツを訪れ、被爆体験を証言する。在ベルリン日本大使館から招待された。

 田辺さんは、原爆で壊滅した市中心部の被爆前の街の姿をコンピューターグラフィックス(CG)映像で再現する映画制作に取り組んでいる。

 ポツダム、ライプチヒ、ベルリン、広島市の姉妹都市ハノーバーの4都市を巡る。広島原爆の日の6日夜にはベルリンである同大使館主催の平和の集いに出席。被爆体験を語り、自らの作品も上映する。その他の3市でも講演や市長との意見交換などを予定する。

 ドイツは昨年3月の福島第1原発事故を受け、2022年末までの脱原発を目指す。田辺さんは「原爆は市民生活や伝統文化を破壊した絶対悪だと訴えると同時に、核と人類は共存できないとの思いを共有したい」と話している。(田中美千子)

(2012年7月20日朝刊掲載)

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