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紛争解決へ国連改革を 修道大で公開セミナー

 スイス・ジュネーブにある国連エクアドル政府代表部のルイス・ガレゴス代表が20日、広島市安佐南区の広島修道大で「人道的介入」をテーマに講義した。学生たち約190人が、紛争の実態や国連の課題を学んだ。

 ガレゴス代表は国連軍縮会議の議長などを歴任した。アフリカのルワンダ大虐殺やコンゴ紛争などについて「人権が踏みにじられ、多くの人々が亡くなる一方で、政治的なゲームが行われている」と指摘した。

 拒否権発動が相次ぐ国連安全保障理事会を改革する必要性も強調。各国の利害が絡み改革が進まない実情も伝えた。法学部国際政治学科3年の岡本絵里香さん(21)は「平和構築のためできることを考えたい」と話していた。

 講義は、同大と連携協力協定を結ぶ国連訓練調査研究所(ユニタール)広島事務所(広島市中区)の公開セミナーの一環。ガレゴス代表は講義の後、中区の原爆資料館を訪れ、原爆慰霊碑に花をささげた。(衣川圭)

(2012年7月21日朝刊掲載)

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