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折り鶴活用 灯籠が完成 三良坂で企画展

 原爆の子の像(広島市中区)に寄せられた折り鶴を活用し、広島県三次市のお年寄りたちが作っていた灯籠約800個が完成した。同市三良坂町の三良坂平和美術館で21日から始まる「8月6日へのメッセージ」をテーマとする企画展で披露される。20日には近くの福祉施設のお年寄りも加わって展示準備をした。(重田広志)

お年寄り手作り 「平和な社会続いて」

 「戦争をくりかえさない」「愛」「絆」…。灯籠には恒久平和などを願う言葉が目立つ。美術館を訪れた吉舎町の高齢者福祉施設「こじか荘」のお年寄り7人が、美術館スタッフとともに展示の調整をした。

 音野千代子さん(74)は「戦時中は貧しかったことを今も覚えている。平和な世の中が長く続いてほしい」と願う。元泉園子館長(54)は「平和への市民の思いが形となった。平和の尊さを確認する企画展にしたい」と話す。

 灯籠は、8月5日に市が美術館北側の三良坂平和公園で開く「平和のつどい」で全部を会場に並べて点灯する。1年後の同つどいでたき上げて供養する計画だ。

 美術館の企画展は8月26日まで。一般150円、65歳以上と高校生以下無料。月曜日休館(8月6日開館)。

(2012年7月21日朝刊掲載)

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