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折り鶴アート 平和の心継ぐ 安佐南区の緑井小 

 広島市安佐南区の緑井小の6年生が、平和記念公園(中区)の原爆の子の像に寄せられた折り鶴を活用し、平和への願いを込めた貼り絵5点を完成させた。原爆の日の8月6日、同小の全校集会で披露する。米国で展示会を開く計画も進んでいる。(田中美千子)

 市は折り鶴の活用策の一環で、5月から活用の理念に沿う個人・団体に折り鶴を無料提供している。同小は平和学習の取り組みで申請し、約10キロを譲り受けた。

 全5クラスが6月下旬から1点ずつ制作。模造紙(縦80センチ、横110センチ)に折り鶴を貼り付けたり、1羽ずつ1枚の紙に開いてからちぎって貼ったりして、原爆ドーム(中区)や「平和」の文字などを描いた。

 8月6日の全校集会には、米国在住の舞台芸術家重藤マナーレ静美さん(三次市出身)を招待する。重藤さんは戦後、中区の本川小の児童が米国の教会から届いた文房具などのお礼に、絵や書を贈った話を題材にした映画を制作。緑井小が重藤さんの活動を知り、講師に招いた。

 重藤さんは今回の交流を機に、年内にも米国で緑井小児童の貼り絵を紹介する展示会の開催を計画しているという。

 地球や国旗をモチーフにした作品を手掛けた森原舞さん(11)は「平和への願いが書かれていた折り鶴もあり、折った人の気持ちが伝わってきた」と話していた。

(2012年7月23日朝刊掲載)

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