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来訪者77%「問題ない」 広島市アンケート 原爆ドーム周辺の電飾

 広島市は18日、昨年12月から原爆ドーム(中区)周辺でともしている夜間電飾を巡り、来訪者に賛否などを尋ねたアンケートの結果を明らかにした。7割強が「問題ない」と答えたという。今後、追悼と観光のバランスに配慮した施策を考える上で参考にする。

 市によると、アンケートは昨年12月28日に実施。ドーム前で外国人を含む観光客や市民131人から回答を得た。周囲の生け垣や木に施した青の電飾への受け止めは101人(77・1%)が「問題ない」と返答。「慰霊のきっかけになる」「平和になった証し」との感想が寄せられた。

 一方、「控えるべきだ」は8人(6・1%)で、「祈りの場にふさわしくない」「観光名所ではない」などの理由。残る22人(16・8%)は「どちらとも言えない」と答えた。

 電飾はドームの世界遺産登録20年を機に昨年12月7日に始まり来月5日まで。松井一実市長はこの日の記者会見で「アンケート結果は被爆75年の事業などの参考にしたい」と述べた。

 またドーム周辺の景観に関連し、新年度から検討するドーム北側エリアの建物の高さ規制について松井市長は「オバマ米大統領が原爆慰霊碑に献花してドームを望む瞬間に立ち会い、改めて大切にしたいと認識した。市の景観審議会などで議論し規制手法を導入したい」と述べた。(和多正憲)

(2017年1月19日朝刊掲載)

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