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被曝の悲しみ歌声に カザフの歌姫 コンサート

 旧ソ連の核実験場があったカザフスタンのセメイ(旧セミパラチンスク)出身の歌手ローザ・リムバエワさんのコンサートが30日午後6時半から、広島市中区の県民文化センターである。1989年から本格化した核実験反対運動の象徴となった代表曲「ザマナイ」を披露する。

 ザマナイは現地の言葉で「ああ、時代よ」との意味。核実験による被曝(ひばく)者や古里を追われた人たちの悲しみを歌う。リムバエワさんはザマナイなど約10曲を披露。収益金は福島県へ贈り、福島第1原発事故の被災者支援に役立ててもらう。

 コンサートは、現地の医療支援を続ける市民団体ヒロシマ・セミパラチンスク・プロジェクト(ヒロセミ)の主催。元広島市長の平岡敬さんと詩人のアーサー・ビナードさんとの対談もある。当日券3500円。

 リムバエワさんはヒロセミの招きで、26日から8月2日まで広島市を訪問。31日夜に中区の平和記念公園で別の団体が開く「ヒロシマ平和の灯のつどい」や、市民との交流会、講演会などにも参加する。ヒロセミ事務局Tel090(2298)4393(小畠さん)。

(2012年7月23日朝刊掲載)

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