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広島へ 祈りの道四半世紀 市長宛てにメッセージ

 被爆者が広島市から島根県邑南町に逃げた道約70キロを逆にたどって追体験する「歩こう広島まで」が、ことし25回目を迎える。今回初めて広島市の松井一実市長宛てのメッセージを携え、島根からヒロシマへの思いを伝える。(黒田健太郎)

 参加者が8月4日正午に出羽公民館(同町山田)を出発し、5日午前9時ごろ平和記念公園(広島市中区)に到着。原爆ドーム前で市側に文書と千羽鶴を手渡す。

 「歩こう」は、旧瑞穂町有志でつくる「瑞穂平和を考える会」が1988年に始めた。毎年、中高生たち約30~50人が参加している。

 町は2010年、平和市長会議に加盟した。石橋良治町長がことし1月、広島市中区であった同会議国内加盟都市会議に出席し、松井市長に「歩こう」を紹介。市長から「都合が合えば会いたい」と提案され、メッセージと千羽鶴を持って行くことが決まった。当日は市の担当者に手渡す。

 千羽鶴作りは佳境を迎えている。瑞穂西デイサービスセンター(同町上亀谷)では利用者のお年寄り20人が4月から折り始め、間もなく千羽に達する。同町鱒渕の日高マスヨさん(98)は「二度と戦争が起きてはならないとの思いを込めた」と話していた。

 今回主催する町公民館連絡協議会は参加者を募っている。定員60人。28日に同館で事前学習会がある。出羽公民館Tel0855(83)0912。

(2012年7月25日朝刊掲載)

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