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「核兵器ない世界望む」  イランの国会議員 原爆資料館を見学

■記者 吉原圭介

 核開発に国際的な関心が集まるイランの国会議員が17日、広島市中区の原爆資料館を見学し、被爆者の証言を聞いた。「われわれもイラクによる化学兵器の被害者で、被爆者の気持ちはよく分かる。イランの指導者から国民まで核兵器がない世界を望む」と感想を話した。

 訪れたのは保守派の有力議員アシュティアーニ・ホセイン・ファダーイさん(53)。資料館では前田耕一郎館長(59)の案内に、「今も放射能はあるのか」「イスラエルは核兵器をいくつ持っていると書いてあるのか」などと質問し熱心に見学した。

 その後、18歳で建物疎開中に被爆した阿部静子さん(81)=海田町=から直後の惨状などを聞いた。ファダーイさんは「核兵器の恐ろしさを全身で感じた。イランは原発利用を目指しているだけ」と強調した。

(2008年11月18日朝刊掲載)

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