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法王広島訪問「選択肢」 バチカン局長 平和公園へ

 ローマ法王庁(バチカン)のギャラガー外務局長(外相に相当)が30日、広島市中区の平和記念公園を初めて訪れ、法王フランシスコの被爆地訪問について「選択肢に入る」と述べた。

 広島県庁で湯崎英彦知事と、市役所で松井一実市長と面会し、両者から法王の広島訪問を要請された。その後、見学した原爆資料館で記者団に対し「結果をいま申し上げるのは難しいが、広島が楽しみにしているのを法王は情熱を持って受け止めるだろう」と話し、要請を法王に伝える考えを示した。

 市によると、現職法王として唯一、故ヨハネ・パウロ2世が1981年に広島を訪れたことがある。

 ギャラガー氏は外務省の招きで今月28日に来日し、2月3日まで滞在。自らの希望で広島を訪れた。資料館では、焼け焦げた三輪車などの遺品にかがみ込んで見入った。原爆慰霊碑に献花後、故ヨハネ・パウロ2世が広島で発した「平和アピール」から、「終わりなき平和を」などの一節を英語で読み上げた。(水川恭輔)

(2017年1月31日朝刊掲載)

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