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艦載機移転 影響問う 岩国市と山口県 騒音や安全23点

 在日米軍再編に伴い岩国市の米海兵隊岩国基地へ米海軍厚木基地(神奈川県)から空母艦載機約60機が移転する計画について、山口県と市は31日、1月に国から受けた説明に対する23の疑問点を中国四国防衛局に文書で照会した。騒音や安全性について基地の周辺住民への影響を整理する。

 質問は、国が示した艦載機移転後の騒音予測図や、市民の関心が高い陸上空母離着陸訓練(FCLP)などに関する11項目。具体的には計23問を挙げ、周防大島町など騒音の増加が予測される区域が拡大している理由▽国と米側による騒音や事件事故の防止対策▽訓練空域までの飛行ルートや訓練内容―などについて追加説明を求めている。

 艦載機移転計画を巡っては国が1月20日、県と市に移転開始時期を「早ければ7月以降」と伝えた。2018年5月にかけて約60機が順次配備される予定。1月27日には、岩国市議会が国の説明を聞く全員協議会を開いた。

 福田良彦市長は照会結果や全員協議会でのやりとり、国に要望している43項目の安心安全対策と地域振興策の進展状況などを踏まえて容認の是非を判断する考え。県は「地元の意向を尊重する」としている。(野田華奈子)

(2017年2月1日朝刊掲載)

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