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騒音区域拡大に懸念 艦載機移転 山口県和木町議会全協 国に振興策要望

 在日米軍再編で岩国市の米海兵隊岩国基地へ米海軍厚木基地(神奈川県)から空母艦載機61機が移転する計画を巡り、和木町議会は10日、全員協議会を開いて国の説明を聞いた。議員からは、騒音への懸念や地域振興策の要望が相次いだ。

 中国四国防衛局の宮川均企画部長が、早ければ7月以降から2018年5月にかけて部隊が段階的に移転するスケジュールなどを説明。町内の一部で騒音予測区域が広がる理由などを問われると、日米が再編計画に合意した06年以降の機種変更や機数増加の影響を挙げ、「移転後に飛行が安定したら騒音調査を実施する」と述べた。

 国が地域振興策として予算措置を進める岩国市の小中学校の給食費無料化を挙げ、既に町独自で実施している無料給食への支援を求める声も出た。宮川企画部長は「要望があれば検討したい」と述べた。一般財源に使える新たな交付金の創設や現在の再編交付金の延長の要望もあった。

 米本正明町長は協議会終了後、今後の判断について「騒音の影響を確認し周辺自治体や県としっかり協議したい」と述べ、地域振興策を国に要望する考えを示した。(野田華奈子)

(2017年2月11日朝刊掲載)

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