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原子力 人材育成を強化 中電、松江にセンター新設へ

 中国電力は15日、島根原発(松江市鹿島町)に「原子力人材育成センター(仮称)」を新設する方針を明らかにした。低レベル放射性廃棄物の処理を巡る虚偽記録問題を受けた人材育成プログラムの実行組織と位置付け、原発周辺や社内の他部門との交流を強化する。

 本社で原子力関係の人事教育を担当するセクションと、島根原発の品質保証部原子力研修の部署を統合する。島根原発敷地内に置き、20人前後の態勢となる見通し。地域との接点が多い営業所などの職場体験や他部門の研修参加を推進。2017年度、準備が整い次第、順次実施する。

 15年6月に発覚した虚偽記録問題では、担当者が機器の点検を怠り、書類を捏造(ねつぞう)するなどした。同年12月から原子力人材育成チームを設置し、プログラムの検討を進めてきた。

 松江市であった原子力安全文化に関する有識者会議で示した。会議では、問題の再発防止策のうち、原発での機器の点検を一元的に管理するシステムの改修を本年度末までに終える見通しも報告した。(秋吉正哉)

(2017年2月16日朝刊掲載)

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