核兵器禁止 熱く議論 広島市中区 条約交渉控え大学生ら
17年2月16日
3月に多国間の制定交渉が始まる「核兵器禁止条約」をテーマにしたワークショップが14日夜、広島市中区であった。被爆地の若者の関心を高めようと市民有志が初めて企画。大学生たち20人が、条約交渉の行方や市民の役割について意見を交わした。
核兵器を禁止し廃絶する条約の締結を目指す「ヒバクシャ国際署名」事務局(東京)の林田光弘さん(24)が講師役。国際社会で核兵器の非人道性の理解が広がって交渉の機運が高まったり、被爆国政府が交渉開始を定めた国連決議に反対したりした経緯を解説した。
続いて参加者は4班に分かれて市民の役割を中心に議論。「被爆者の声を改めて聞き、交渉へ当事者意識を持つべきだ」との声が目立った。一方、「焦って禁止しても意味がないのでは」と、反発する保有国を交渉に加わらせるのが先決という意見もあった。
林田さんは「小さな一歩でも多くの市民が動けば、世界は真剣に考える」と訴え、交渉会議の周知や署名への協力を呼び掛けた。広島市立大3年角田大河さん(21)=西区=は「意見が同じ人も違う人もいて、刺激になった。禁止への関心を高めるためにも若者が被爆証言を聴き、話し合う機会を学生仲間とつくりたい」と話していた。(水川恭輔)
(2017年2月16日朝刊掲載)
核兵器を禁止し廃絶する条約の締結を目指す「ヒバクシャ国際署名」事務局(東京)の林田光弘さん(24)が講師役。国際社会で核兵器の非人道性の理解が広がって交渉の機運が高まったり、被爆国政府が交渉開始を定めた国連決議に反対したりした経緯を解説した。
続いて参加者は4班に分かれて市民の役割を中心に議論。「被爆者の声を改めて聞き、交渉へ当事者意識を持つべきだ」との声が目立った。一方、「焦って禁止しても意味がないのでは」と、反発する保有国を交渉に加わらせるのが先決という意見もあった。
林田さんは「小さな一歩でも多くの市民が動けば、世界は真剣に考える」と訴え、交渉会議の周知や署名への協力を呼び掛けた。広島市立大3年角田大河さん(21)=西区=は「意見が同じ人も違う人もいて、刺激になった。禁止への関心を高めるためにも若者が被爆証言を聴き、話し合う機会を学生仲間とつくりたい」と話していた。(水川恭輔)
(2017年2月16日朝刊掲載)