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福島へ折り鶴 広島土砂災害の安佐南区などの30ヵ寺 応援メッセージ添え3000羽

 2014年の土砂災害で被災した広島市安佐南区などの30カ寺でつくる浄土真宗本願寺派安芸教区沼田組は26日、東日本大震災の被災地に折り鶴3千羽を届ける。広島の被災者が書いた応援メッセージも携え、役員たちが福島県南相馬市の寺である七回忌法要に参加する。(木原由維)

 沼田組は震災後、支援委員会をつくり、南相馬市や飯舘村など福島県内6市町村の10カ寺を支援。阿弥陀如来の絵像や支援金を贈ってきた。昨年8月、専念寺住職の清信環委員長(53)が、被爆地広島の復興を象徴する折り鶴を届けて激励しようと提案。寺が運営する保育園の園児や門徒から約5500羽が集まったという。

 「福島の悲しみと広島の悲しみは同じ」「つらさ、悲しみを乗り越え生きる姿を美しいと思います」。3千羽には土砂災害の被災者たちのメッセージを添えた。残る約2500羽は、熊本地震の被災地に届ける予定。

 勝想寺住職で沼田組の龍田秀明組長(60)は「震災を忘れていないと伝え、支援の要望も聞き取って帰りたい」と話す。清信委員長は「被災地同士の結び付きを確認する機会。広島の思いを大切に届けたい」と話している。

(2017年2月24日朝刊掲載)

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