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広島の原爆資料館訪問者 25年ぶり最多更新 16年度 159万3280人超す

 原爆資料館(広島市中区)の2016年度の入館者数が24日、1991年度の159万3280人を上回り、25年ぶりに過去最多を更新した。外国人旅行客の訪問先として定着したのに加え、現職の米国大統領として初めてオバマ氏が来館して以後、被爆の惨禍を伝える展示への関心が国内外で高まった。

 最多まであと816人となって迎えたこの日は、午前11時40分すぎに記録を更新した。午後5時の閉館時点で159万4425人。うち外国人は33万1566人で、前年度の33万8891人を超えれば、4年連続の最多更新となる。

 16年度は5月27日にオバマ氏を迎え、特設展示で被爆資料を紹介。オバマ氏から市へ贈られた折り鶴を展示した6月の入館者数は被爆70年の15年度比で4割余り増え、その後も好調を維持した。志賀賢治館長は記者会見し「過去最多はありがたいが、大変混雑する時期もある。静かに展示資料と向き合える環境をつくりたい」と語った。

 資料館は1955年8月に開館。91年度に現本館が全面改装し、94年度に東館が加わった。被爆資料を約2万点収蔵し、うち約400点を常設展示。世界最大の口コミ旅行サイトの国内観光地ランキングでは、上位の常連になっている。(長久豪佑)

(2017年2月25日朝刊掲載)

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