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核禁止条約実現へ連帯 日本原水協 ビキニデー前に集会 静岡

 静岡県焼津市のマグロ漁船第五福竜丸が、米国のマーシャル諸島ビキニ環礁での水爆実験で被曝(ひばく)して63年となる1日のビキニデーを前に、日本原水協は28日、静岡市内で全国集会を開いた。核兵器禁止条約の締結実現を後押しするための活動を強化することを確認した。

 約800人が参加した。基調報告した安井正和事務局長は、国連で今月始まる条約の制定交渉会議について「史上最も残虐で破壊的な兵器を廃絶する道が開かれる」と意義を強調。日本被団協が提唱し、全ての国に核兵器禁止を迫る「ヒバクシャ国際署名」の活動に力を入れるよう呼び掛けた。

 ビキニ水爆実験で多くの住民が被曝したマーシャル諸島・ロンゲラップ環礁の元上院議員、アバッカ・アンジャイン・マディソン氏も海外代表として登壇。「私たちには、核の脅威のない世界実現という希望を次世代に与える共通目標がある」と述べ、条約実現に向けた連帯を呼び掛けた。

 この日は、地方組織による活動報告や今後の反核運動の在り方を話し合う分科会もあった。1日は原水協などの原水爆禁止世界大会実行委員会が焼津市でビキニデー集会を、原水禁国民会議が静岡市で全国集会を開く。(田中美千子)

(2017年3月1日朝刊掲載)

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