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絆の書画 本川小に複製データ寄贈 戦後復興期の児童、米国人へ77点

 広島市中区の本川小の児童が戦後間もなく、復興を支えた米国人に贈った書画77点の複製データが28日、広島の市民団体から同小へ寄贈された。同小は平和学習などに活用する。

 絵は46点。校庭で縄跳びをしたり、こいのぼりを上げたりする様子が水彩絵の具などを使って描かれている。ほかは「平和の日本」などとつづった書が29点、作文が2点。

 これらは、同小が1948年と52年に各1冊作ったとみられる書画集の作品。47年に同小へ文房具を寄贈した連合国軍総司令部(GHQ)職員ハワード・ベル氏(1897~1960年)に返礼品として届けていた。

 米ハワイの日本文化センターにある現物の複製データを市公文書館が所有しており、一連の交流の記録映画を製作した広島の市民団体がこれを入手。この日、市民団体の石田俊海さん(75)=中区=たちが吉岡克弥校長(61)にA3判のカラーコピーとともに届けた。

 吉岡校長は「当時の児童が復興へ歩み始めていることが明るいタッチの絵から分かる。今の児童に何かを感じてほしい」と話した。(長久豪佑)

(2017年3月1日朝刊掲載)

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