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「核廃絶の運動強化を」 静岡で原水禁・協 ビキニデー集会

 静岡県焼津市のマグロ漁船第五福竜丸が米国の水爆実験で被曝(ひばく)して63年となった1日、原水禁国民会議などは静岡市内でビキニデー全国集会を開いた。約200人が参加し、核廃絶に向けた思いを新たにした。

 原水禁の川野浩一議長はあいさつで、「トランプ米大統領は核戦力増強に意欲を示し、日本政府も米国の顔色をうかがっている」と批判。「核も戦争もない世界実現へ、この日を起点に運動の強化を」と訴えた。

 放射線の健康影響をテーマにした講演に続き、高校生平和大使としてスイスの国連欧州本部を昨夏に訪れた静岡市の高校1年石上恵さん(16)が「国は違っても平和を願う気持ちは同じと実感した」と報告。参加者は核兵器廃絶や脱原発の運動強化をうたう集会アピールを採択した。

 この日はまた、日本原水協などの原水爆禁止世界大会実行委員会が焼津市で集会を開いた。広島で被爆した静岡県原水爆被害者の会の川本司郎会長はあいさつで、国連で始まる核兵器禁止条約の交渉会議に言及。「歴史的チャンス。草の根から世界へ、締結を求める声を広げよう」と呼び掛けた。核兵器廃絶への行動を掲げたアピールも採択した。(田中美千子)

(2017年3月2日朝刊掲載)

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