×

ニュース

震災の記憶 継承考える 福島3町職員ら 広島の原爆資料館を見学

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の被害や復興の歩みを伝える「震災アーカイブ」の創設を目指す、福島県大熊、双葉、浪江の3町の職員たちが1日、広島市中区の原爆資料館などを視察した。資料の保存や収集、展示の方法を学んだ。

 一行は、3町の担当者7人と、県立広島大名誉教授でもある福島大の間野博特任教授(都市計画)の計8人。原爆資料館では、被爆者の遺品の前で加藤秀一副館長の説明に耳を傾けた。平和記念公園や国立広島原爆死没者追悼平和祈念館もボランティアガイドたちの案内で巡った。

 震災アーカイブは、被災施設などを保存したりデータで記録したりして継承に役立てる想定。3町共同で勉強会を設立し、間野特任教授がアドバイザーを務めている。バーチャルリアリティー技術による体験型の展示なども考えているという。

 双葉町秘書広報課の橋本靖治係長は「遺品などをただ展示するのではなく、ストーリーを語れる人が自分の言葉で紹介することが大事ですね」と実感していた。(根石大輔)

(2017年3月2日朝刊掲載)

年別アーカイブ