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核兵器「ひどい暴力」 ベルギー下院議長が広島訪問

 ベルギーのシヒュフリート・ブラッケ下院議長(64)が2日、広島市中区の平和記念公園を初めて訪れた。原爆資料館を見学し、「核兵器の悲劇が二度と起こらないよう、廃絶されるべきだ」と語った。

 ブラッケ議長をはじめ議員たち14人が、広島平和文化センターの小溝泰義理事長の案内で資料館を巡り、原爆投下直後の市街地の模型や焼けた三輪車などの解説をうなずきながら聞いた。見学後、報道陣に「ひどい暴力が罪のない市民に使われた。平和を維持するためには、欧州連合(EU)諸国と日本が密接な協力関係を持つべきだ」と述べた。

 公園内の広島国際会議場では、8歳の時に爆心地から約2・4キロの自宅近くで被爆した小倉桂子さん(79)=中区=の英語での証言に熱心に耳を傾けた。その後原爆慰霊碑に献花した。

 一行は衆院の招きで2月26日に来日。この日は、創立者のエルネスト・ゴーセンス神父がベルギー出身というエリザベト音楽大(中区)も訪問。生徒の合唱や教員によるピアノとバイオリンの演奏を聴いた。(野田華奈子)

(2017年3月3日朝刊掲載)

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