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平和アパート 保全・活用を 広島の市民団体が要請書

 広島文学資料保全の会(土屋時子代表)は8日、広島市役所を訪れ、老朽化などのため解体が予定されている平和アパート(中区昭和町)を、戦後復興のシンボルとして保全・活用するよう求める要請書を提出した。

 平和アパートは鉄筋4階建ての3棟。1948、49年度にできた。原爆詩人の峠三吉(17~53年)が晩年に暮らし、敷地内には峠の「原爆詩集」に収まる詩文を刻んだ詩碑も立つ。市は2025年度までの解体を計画し、その時期は「今後詰める」としている。

 要請書は松井一実市長宛てで、建物の保全や峠の資料展、詩碑の修復などを要望。土屋代表(68)は「今年は峠の生誕100年。解体ありきではなく、広島の文化や復興を語る場として活用策を探ってほしい」と話した。

(2017年3月9日朝刊掲載)

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