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「原爆の子」感想文を出版 故長田さんの教え子が編集

 広島で被爆した少年少女の体験記集「原爆の子」を編集した故長田新(おさだあらた)広島大名誉教授の教え子たちが、幅広い年代から募った同書の感想文などを集めた「『原爆の子』をうけついで」(本の泉社)を出版した。

 小学生から70代まで計49人が書いた、「原爆の子」や平和をテーマにした感想文、随筆を紹介する。長田氏の四男で横浜市立大の長田五郎名誉教授たちの特別寄稿もある。

 教え子たち22人は昨年、長田氏を顕彰する「『原爆の子』をうけつぐ会」を発足。公募に応じた527点から43点を選び、文集を発行した。その際、応募がなかった学生や青年を対象に再公募。41点の中から選んだ6点を加え、今度は全国出版することにした。

 31日、広島市役所で会見した同会会長の宇野豪修道大名誉教授たちは「平和への思いを率直につづった子どもの作品は胸を打つ。原発問題への記述も目立つ」と話していた。A5判、176ページ。840円。(田中美千子)

(2012年8月1日朝刊掲載)

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