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原爆罹災者名簿を公開

2万3039人分 6日まで

 原爆犠牲者の最期の状況などを記した「原爆罹災(りさい)者名簿」の公開が1日、広島市中区の原爆資料館東館地下で始まった。市は「行方不明の親族を捜す手掛かりに」と閲覧を呼び掛けている。6日まで。

 名簿は、1968年に広島東署で見つかった検視調書をはじめ、周辺町村がまとめた死亡診断書や病院のカルテなど83点で2万3039人分。死亡日時や場所、死因などが書かれている。市がまとめた罹災者の一覧表で親族の名前を確認できれば閲覧できる。この日は1人が訪れた。

 名簿は68年から毎年この時期に公開。昨年は56人から問い合わせがあり、10人の死亡状況が判明した。

 会場では名前が分かりながら引き取り手が見つからない原爆供養塔の納骨名簿も公開。原爆死没者名簿への登録申請も受け付けている。(山本乃輔)

(2012年8月2日朝刊掲載)

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