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黒い雨範囲拡大 民主議員懇が要請

 広島、長崎両県選出などの国会議員でつくる民主党の被爆者問題議員懇談会は2日、小宮山洋子厚生労働相に省内で会い、広島原爆の「黒い雨」の援護対象となる指定地域を広島市などの要望通り現行の約6倍に広げるよう要請した。小宮山氏は従来通り「難しい」と述べ、拡大を否定した。

 高木義明会長(長崎1区)、橋本博明事務局長(広島3区)ら3人が非公開で面会。地域を広げる根拠の立証を被害者側だけに求める政府の対応は不誠実▽現行の指定地域も必ずしも科学的な根拠によっていない―などと、要望に沿って拡大するよう強く求めた。

 これに対し、小宮山氏はあらためて拡大を否定した上で「(黒い雨体験者の)ケアを充実させたい。何ができるか知恵を出してほしい」と述べたという。

 橋本氏は面会後、記者団に対し、拡大を求める姿勢を強調しつつ「ケアより踏み込んで何かできないか、会としても考え、提案したい」と話した。

(2012年8月3日朝刊掲載)

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