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80歳 決意の被爆証言 南区の谷本さん、児童へ初

 広島市南区の被爆者谷本健さん(80)が2日、段原公民館(南区)で小学生たちに地元の比治山橋近くで被爆した体験を初めて語った。ことし4月に80歳を迎え、「記憶を風化させてはならない」と決断した。

 この日、子育て支援グループが開いた平和学習会には、比治山、段原小などの児童約40人が集まった。谷本さんは当時、広島市立第一工業学校1年生で13歳。動員され、爆心地の南東約2キロの比治山橋東側で建物疎開の作業中に被爆した。

 顔や手のやけどの痕を示し「このケロイドのせいで人目を避けていた時期もあった」と打ち明けた。被爆者への偏見を受けたことも振り返った。

 グループの代表者から何度も頼まれて引き受けた。谷本さんは「平和がいかに大切か、しっかり考えてください」と結んだ。(山本堅太郎)

(2012年8月3日朝刊掲載)

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