×

ニュース

近づく8・6 思いつながれ 被爆惨状伝える80点

 原爆被害の実態を資料や写真パネルなど約80点で伝える「ヒロシマ原爆展」が2日、山口市中央の市民会館で始まった。広島市と広島平和文化センターが主催する全国巡回展で、県内では初開催。6日まで。無料。

 中身が焦げた弁当箱や焼けた学生服、8時15分で止まった時計など、原爆資料館(広島市)所蔵の被爆資料28点を展示。原爆による被害や後遺症、現在の核兵器の状況、平和への取り組みなどを紹介する写真パネル約50点も並ぶ。

 そのほか、被爆者が描いた絵や手記なども展示。来場者が折り鶴を折るコーナーもあり、折り鶴は展示会終了後、広島市の平和記念公園の原爆の子の像に供える。祖父母と訪れ、初めて被爆資料を見た山口市青葉台の宮野小3年井手陽梨(ひかり)さん(9)は「原爆はいけない。戦争はなくしてほしい」と話していた。

 4、5日の午前11時と午後2時、被爆体験者の証言会も開く。同展は1996年度から全国各地で開いている。山口市は50カ所目。(三浦充博)

(2012年8月3日朝刊掲載)

年別アーカイブ