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2012年 平和への誓い

                   
平和への誓い

 67年前、一発の原子爆弾(ばくだん)によって、広島の街は、爆風がかけめぐり、火の海となりました。
 たくさんの人の尊(とうと)い命が、一瞬(いっしゅん)のうちに奪(うば)われました。
 建物の下敷(したじ)きになった人、大やけどを負った人、家族を探(さが)し叫(さけ)び続けた人。
 身も心も深く傷(きず)つけられ、今もその被害(ひがい)に苦しむ人がたくさんいます。
 あの日のことを、何十年もの間、誰(だれ)にも、家族にも話さなかった祖父(そふ)。
 ずっとずっと苦しんでいた。
 でも、一生懸命(けんめい)話してくれた。
 戦争によって奪われた一つ一つの命の重み。
 残された人たちの生きようとする強い気持ち。
 伝えておきたいという思いが、心に強く響(ひび)きました。
 故郷(ふるさと)を離(はな)れ、広島の小学校に通うことになったわたしたちの仲間。
 はじめは、震災(しんさい)のことや福島から来たことを話せなかった。
 家族が一緒(いっしょ)に生活できないこと、突然(とつぜん)、友だちと離ればなれになり、今も会えないこと。
 でも、勇気を出して話してくれました。
 「わかってくれて、ありがとう。広島に来てよかった」
 その言葉がうれしかった。
 つらい出来事を、同じように体験することはできないけれど、
 わたしたちは、想像(そうぞう)することによって、共感することができます。
 悲しい過去(かこ)を変えることはできないけれど、
 わたしたちは、未来をつくるための夢(ゆめ)と希望をもつことができます。
 平和はわたしたちでつくるものです。
 身近なところに、できることがあります。
 違(ちが)いを認(みと)め合い、相手の立場になって考えることも平和です。
 思いを伝え合い、力を合わせ支(ささ)え合うことも平和です。
 わたしたちは、平和をつくり続けます。
 仲間とともに、行動していくことを誓(ちか)います。

平成24年(2012年)8月6日
こども代表
広島市立比治山小学校6年 三保竜己(みほ・りゅうき)
広島市立安北小学校6年  遠藤真優(えんどう・まゆ)

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