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ベトナムの被害 ドクさんに学ぶ 広島国際大で客員教授

 ベトナム戦争中にまかれた枯れ葉剤の影響で結合双生児として生まれ、分離手術を受けたグエン・ドクさん(36)=写真=が4月1日、広島国際大医療福祉学部(東広島市)の客員教授に就任する。大学側の要請に応えた。同大などで年に数回講演する予定。

 同大によると、ベトナム戦争や枯れ葉剤の被害の実態、平和の尊さなどをテーマに講演を依頼する。ベトナムから留学生を招くきっかけにもする。同大を運営する学校法人常翔学園(大阪市)関連の他学校での講演も検討する。

 ドクさんは昨年10月、広島ベトナム平和友好協会の招きで東広島市などを訪問。同大の久保田トミ子副学長がドクさんと会った際に「日本で働くのが夢」との希望を聞き、1月に招聘(しょうへい)文を出した。久保田副学長は「彼の存在にはメッセージ性がある。薬剤の怖さや人間の本質を学生に伝えてほしい」としている。(新山創)

(2017年3月28日朝刊掲載)

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