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平和宣言に「継承」託す 体験談寄せた3人 市長を訪問

 広島市の松井一実市長が6日の平和記念式典で読み上げる平和宣言に、被爆体験談が引用される3人が3日、市役所に松井市長を表敬訪問した。

 安芸区の津江本アヤノさん(87)、府中市の中村博さん(80)、西区の中広富美子さん(83)。松井市長は「3人の体験から平和がどんなに大切か分かる。平和宣言を通じて多くの人に思いを共有してもらいたい」と述べた。

 津江本さんは「戦後は生きることに一生懸命だった」と回想。13歳で遺体の収容作業をした中村さんは「家族にも知られたくない過去だった」と明かし、家族6人を失った中広さんは「戦争は決してしてはいけない」と強調した。

 市は昨年に続き、平和宣言に盛り込む被爆者の体験談を公募。28点の中から選んだ。(胡子洋)

(2012年8月4日朝刊掲載)

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