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峠三吉 被爆刻む日記2冊 生誕100年 広島の原爆資料館で紹介

 原爆投下直後の惨状をつづった詩人峠三吉(1917~53年)の日記2冊を紹介する資料展が30日、広島市中区の原爆資料館東館で始まった。峠の生誕100年に合わせて企画。5月14日まで。

 45年1~11月に書かれた「被爆日記」と、同年8~9月の「随意日記」。被災の瞬間などが克明に記され、後の「原爆詩集」につながった。被爆前後の記述を紹介するパネルなどと並ぶ。

 日記は昨年8月、共産党中央委員会(東京)から市に寄託された。市と広島文学資料保全の会は、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の記憶遺産登録に向け、この2冊も加えた被爆作家の直筆資料の申請を目指す。

 同会の土屋時子代表は「多くの市民の目に触れ、申請への弾みになれば」と話していた。(石井雄一)

(2017年3月31日朝刊掲載)

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