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神辺被爆者会 福山入り検討 月内に判断 高齢化で継続困難 福山

 福山市神辺町の被爆者でつくる「市神辺町原爆被害者の会」が、福山市の被爆2世たちで組織する「福山市原爆被害者友の会」と合流を検討していることが分かった。高齢化で活動の継続が困難になった。23日の友の会の総会で決める見込み。(高本友子)

 3月30日に市内で、被害者の会の藤井清士会長(87)と役員、県被団協(坪井直理事長)の担当者、友の会の藤井悟会長が合流に向けて協議した。今後、会員に周知する。

 被害者の会は証言集の作成などの活動を重ね、現在会員は約40人。ただ高齢化のため約2年間、総会を開けていない。2006年に旧神辺町が福山市と合併した後も、独自に存続してきた。

 藤井清士会長は約5年前に就任し、被爆2世の加入などで存続を模索してきた。「被爆者が顔を合わせる機会は必要。自然消滅や解散は避けたい」としている。

 県被団協によると、被爆者団体が合流するケースはこれまでにない。前田耕一郎事務局長は「各地で会の存続が困難になってきている。解散以外の道を探っていきたい」とする。

(2017年4月1日朝刊掲載)

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