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こども記者 未来を議論 平和や環境テーマ 東京で初の新聞サミット

 全国の小学生が日本の未来の在り方を議論する「こども新聞サミット」が3日、東京都江東区の日本科学未来館で始まった。中国新聞社など、子ども向けの新聞や紙面を持つ新聞社29社が協力して初めて開催。2日間の日程で、初日は広島の被爆者から被爆体験を聞く分科会などがあった。

 全国から集まった小学4、5、6年生の「こども記者」は52人で、広島県からは広島大付属東雲小5年武田譲君(10)=広島市中区=と、高野小6年の大山はるなさん(11)=庄原市=の2人が参加。科学技術や環境などテーマごとに六つの分科会で意見を交わした。

 武田君と大山さんは、中国新聞社ヒロシマ平和メディアセンターの金崎由美記者(46)が司会を務める、平和をテーマにした分科会に参加。爆心地から3・5キロの広島市南区で被爆し、母を亡くした東京都東大和市の田戸サヨ子さん(86)の体験を聞くなどした。

 「戦争は人を幸せにしない」と訴えた田戸さんの話を聞き、武田君は「人を殺しても罪にならない戦争は絶対やってはいけない」と感想を話した。大山さんは「家族が亡くなることは、自分なら我慢できない」と受け止めていた。

 4日は各分科会の発表会があり、武田君と大山さんが参加する分科会では、世界平和実現に向けた考えなどをまとめる「みんなの平和宣言」を発表する予定でいる。(河野揚)

(2017年4月4日朝刊掲載)

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