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原爆悲劇上演 ロス在住日系3世福原さん 9月現地で舞台 

平和願う手紙や絵 被爆地の子から募集

 米ロサンゼルス在住の日系3世で写真家のリチャード・豊・福原さん(72)が9月16日、原爆投下後の広島と長崎をテーマにした映像や音楽の総合芸術舞台を現地で上演する。演出の一部に生かすため、被爆地の子どもたちから平和を願うメッセージを募っている。(野田華奈子)

 福原さんは2010年、米国で長崎の被爆者の体験を初めて聞いたのを機に、次世代を担う子どもたちに核兵器の恐ろしさと平和の尊さを伝えるNPOを設立。被爆者が体験を語るビデオやアート写真の制作を通じて発信してきた。

 初の試みとなる舞台は、舞踏や歌、映像などで構成し、原爆の悲劇を二度と繰り返してはならないという思いを約2時間で表現。福原さんが脚本や制作の総指揮を務める。

 舞台では、広島と長崎の子どもたちから集めた平和のメッセージを紹介し、観客に直接渡す演出を計画。4日に市役所で記者会見した福原さんは「被爆地の思いを米国で受け取ることで、共に平和を願うつながりを感じられる」と賛同を呼び掛けている。

 メッセージの対象は被爆地の6~18歳で、平和、愛、夢のうち一つ以上を題材に手紙か絵で自由に表現。名前、年齢、居住する市町名を添えて、〒734―0001広島市南区出汐1の17の25、ピースピースプロジェクト 平和メッセージ係宛てに送る。締め切りは7月31日。詳しい住所の記載は任意で、記すとお礼の手紙が届く。株式会社TSP内にある同プロジェクトTel082(253)0528。

(2017年4月13日朝刊掲載)

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