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伊方 住民ら即時抗告 広島高裁 3号機運転差し止め

 四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを求めて広島市と松山市の住民4人が申し立てた仮処分で、住民側は13日、申し立てを却下した広島地裁の決定を不服として広島高裁に即時抗告した。

 3月30日の広島地裁決定は、福島第1原発の事故後、運転差し止めを求める仮処分申請が相次ぐ中、司法判断の在り方が裁判所ごとに異なることを「望ましくない」と言及。その上で、九州電力川内(せんだい)原発1、2号機(鹿児島県)の運転差し止めを認めなかった昨年4月の福岡高裁宮崎支部の抗告審決定を参照し、原発の新規制基準について、「最新の科学的知見を踏まえており、不合理とはいえない」と判断した。

 住民と弁護団は中区で記者会見し、甫守一樹弁護士(第二東京弁護士会)は「宮崎支部の決定を踏襲する理由はない。地裁の決定は、新規制基準が原発の安全性を確保できているか、福島の事故を踏まえているかも確認していない」と述べた。申立人の会社員綱崎健太さん(37)=中区=は「高裁は独立した枠組みで判断してほしい」と話した。(有岡英俊)

(2017年4月14日朝刊掲載)

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