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在外被爆者・黒い雨 課題は 中区でシンポ

 在外被爆者や黒い雨など、原爆をめぐる残された課題をテーマにしたシンポジウムが5日、広島市中区であった。広島大平和科学研究センターの主催で、約40人が参加。平岡敬元広島市長たち3人の講演を聞いた。

 平岡氏は、韓国人被爆者が帰国後、充実した支援を受けられなかった過去に触れ「戦争責任がある日本政府が責任を負うべきだ」と強調。韓国外国語大(ソウル)日本研究所の許光茂招聘(ホクァンムしょうへい)研究員は「在外被爆者の実態解明には日韓両政府や研究者の協力が大切」とした。

 広島大原爆放射線医科学研究所の大滝慈教授は原爆の放射能の健康への影響を解説。「放射能を含む粉じんの拡散、黒い雨など複合的な影響が大きく、再検討が必要だ」と指摘した。(長久豪佑)

(2012年8月6日朝刊掲載)

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