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こうの史代さん 作品に託す願い 広島市南区で講演会

 アニメ映画「この世界の片隅に」の原作者で、広島市西区出身の漫画家こうの史代さんを招いた講演会が22日、南区のイオンシネマ広島であった。

 京都精華大マンガ学部の吉村和真教授と、比治山大短期大学部美術科の久保直子講師を加えた3人で、こうのさんの作品について語り合った。

 こうのさんは原爆を題材にしたもう一つの代表作「夕凪(ゆうなぎ)の街 桜の国」で、主人公が見つめる先の原爆ドームの輪郭をぼやかした点を解説。「原爆で家族を失った主人公が、記憶と向き合う決意をしたシーン。読む人にも手を止めて考えてほしかった」と明かした。

 市まんが図書館が開館20周年を記念して開き、約380人が聞いた。(新谷枝里子)

(2017年4月23日朝刊掲載)

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