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防衛省助成 応募せず 広島大方針 役員会で了承

 広島大は25日、役員会を開き、軍事応用が可能な基礎研究に助成する防衛省の公募制度について、大学として応募しない方針を決めた。制度の始まった2015年度から3年連続で応募しない。

 同大が以前から「戦争を目的とした科学研究は行わない」としている点、日本学術会議が公募制度について「政府による介入が著しく、問題が多い」との声明を3月に出した点を踏まえた。研究担当の山本陽介理事・副学長が役員会に方針を提案し、了承された。

 また、同会議が「軍事的研究とみなされる可能性のある研究の適切性を審査する制度を設けるべき」と求めていることを受け、広島大の理事や監事でつくる協議会を年度内に設ける方向で検討する。

 山本理事・副学長は「世界平和に貢献する大学の科学者の行動規範と、平和な大学という建学精神を受けて提案した」と説明した。(新山創)

(2017年4月26日朝刊掲載)

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